SYSTEM 廃食用油リサイクルの仕組み

回収した廃食用油は、
どのように生まれ変わるのか?

全工程を自社グループで管理し、
責任のあるリサイクル処理をお約束します。

廃食用油の現状

ご存知ですか?
回収された廃食用油の行く先

廃食用油の回収そのものは、すでに多くの事業者が行っています。法律によって、産業廃棄物として処理業者に委託することが義務づけられているため、これまで多くの企業は業者任せで処理を進めてきました。
では、実際に回収された廃食用油がどのように処理されているか、ご存知でしょうか?実はその多くが、家畜の飼料用油脂として再利用されています。元々が食用油のため再利用は可能ですが、排出段階で混入した異物が問題になることもあります。中には、機械油・洗剤・プラスチック・タバコの吸殻など、人の口に入る食品としては到底許されないものが含まれている場合もあります。
ACORN徳の風プロジェクトでは、こうしたリスクを完全に排除するために、「人の口に入るものには絶対に再利用しない」という明確な基準を設けています。
廃食用油はすべて、工業用油・ペンキ原料・バイオディーゼル燃料など、人間の体に入らない用途としてリサイクルしています。
私たちが目指すのは、“リサイクルすること”そのものではありません。安全と環境を両立させた、本当の意味での循環型社会を実現することです。回収された油がどんな未来を描くのか――その責任まで見届ける企業でありたいと考えています。

廃油を回収するトラック

適正処理と透明性

見せられるリサイクルこそ、
本当の安心。

廃棄物処理において、「処理業者に頼んだ後の工程を知ること」が大切なのは言うまでもありません。しかし、実際に本当に環境破壊につながらない方法で処理されているかを確認することは、決して容易ではありません。残念ながら、不法投棄を繰り返す業者が後を絶たないのも現実です。
ACORN徳の風プロジェクトは、そうした不透明な処理の在り方に疑問を持ち、“誰が見ても正しいといえるリサイクル”を追求してきました。私たちは、廃食用油をはじめとするすべての環境事業を、「本当に地球を守るための仕組み」として位置づけています。
そのために、適正処理のための設備を整え、回収から再資源化までのすべての工程を自社または信頼できる協力業者で一貫管理。安全・確実・誠実なリサイクルを実現しています。
「本当に適正に処理しているの?」という疑問に、私たちは現場でお答えします。透明性こそが、信頼の証。その想いを、どうぞ現場で確かめてください。

タンクの蓋をあける

再資源化から次世代エネルギーへ

廃食用油が、
未来のエネルギーを動かす。

廃食用油は、工業用油やバイオディーゼル燃料(BDF)など、さまざまな形で再利用されています。中でも注目されているのが、SAF(SustainableAviationFuel/持続可能な航空燃料)です。航空機のCO₂排出を大幅に削減できる次世代燃料として、世界中で導入が進んでいます。
バイオディーゼルの特長は「カーボンニュートラル(炭素中立)」です。食用油の原料である植物が成長時にCO₂を吸収しているため、燃焼してもCO₂を増やしません。また、石油資源に依存せず、政情や資源枯渇の影響を受けにくい点でも注目されています。
課題はまだ多くあります。精製時に発生する副産物や水の使用など、改善すべき点は残されています。それでも、ACORN徳の風プロジェクトはこの可能性を信じ、廃食用油の再資源化からSAFへの転換まで、研究・品質改善・有効利用に取り組んでいます。
一滴の油が、未来を動かすエネルギーへ。それが、私たちの描く持続可能な循環のかたちです。

どんぐりの森の木々

廃食用油再生フローチャート

使用済み食用油は排出事務所にてACORNがドラム缶や一斗缶に入れて回収し、週に1回から月に1回程度の頻度でトラックで輸送されます。その後、保管工程、処理工程、生成工程を経て、燃料や塗料、薬品、石鹸などに使用されます。